目次
- はじめに
- ムーンショット目標6とは
- 量子コンピュータと驚異の演算能力
- 応用が期待される分野
- AIと量子コンピュータの最強タッグ
- ゲームのリアルタイムシナリオ作成が可能に
- 量子コンピュータの問題点
- まとめ
はじめに
どうも!!森星モリリン御座います。
今回は内閣府が進める驚愕の計画、ムーンショット計画(正式名称:ムーンショット型研究開発制度)の中でも、めちゃくちゃ重要な量子コンピュータの実現を目指す。目標6についての考察して行こうと思います。
この量子コンピュータは、これまでは発見できなかった新薬の開発、フルダイブ技術の実現に欠かせない全脳シミュレーション、輸送や交通の最適化などを実現できるかもしれないスゴイテクノロジーになります。
今回の内容を見て頂くことで、量子コンピュータとは何かやその驚愕の演算能力の応用分野などについてご理解いただけると思います。そして、最後にはAIと量子コンピュータの夢の最強タッグによって、『ゲームがリアル世界化』するかも知れない話を考察しておりますので、是非最後までお付き合いください。
このブログでは、ムーンショット計画についてや、アニメ出て来るテクノロジー(アニメテック)などを考察して、未来を予測するブログとなっておりますので、もし、興味がある方は登録宜しくお願い致します!!
それでは本題行きます!!
ムーンショット目標6とは
2020年(現在)、日本はSociety5.0と呼ばれるバーチャルとリアルを高度に融合させることで、持続可能な経済発展や社会問題の解決を目指しています。
それに伴い、コンピュータの演算能力向上やAI(人工知能)発展は必須条件となります。その為、日本は世界に誇るスパコンである富岳(ふがく)などの研究開発を行っていますが、この様な既存のスパコンの演算能力の進歩には限界が存在しており、Society5.0を実現するうえで不十分なのではないかと言われております。
そこで、これらのスパコンを遥かに凌駕すると言われる『量子コンピュータ』の実現を目指す目標が必要となりました。
それが、『ムーンショット目標6』になります。
この目標では、汎用量子コンピュータの開発を2050年頃までに実現しようとしており、その為に2030年までにノイズあり中規模量子コンピュータの開発と実証実験を行い、2050年には、大規模・高度集積化を実現し、誤り耐性を持つ汎用量子コンピュータの実現を目指しています。
実際に内閣府ホームページにもこの様に記載されています。
典出元:ムーンショット目標6 2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現- 科学技術・イノベーション - 内閣府(最終アクセス:2020年11月20日)
では、この『量子コンピュータ』とは何かと、その驚異の演算能力について軽く説明して行きましょう。
量子コンピュータと驚異の演算能力
量子コンピュータとは、従来のコンピュータとは全く違う原理で考えられた、驚異の演算能力を持つと言われるコンピュータになります。
この量子コンピュータでは、量子力学の現象が使われており、『0』と『1』を利用するビットを用いた従来コンピュータと比べ、『重ね合わせ』と言う量子力学を用いることで、量子ビット(キュービット)と言う『0でも1でもある状態』を作り出すことで、膨大な組み合わせを実現し驚異の演算能力を生み出すことが出来ると言われています。
そして、他にも、量子もつれ、量子コヒーレンス、トンネリングなど、中々一般人には理解しずらい量子力学などがこの量子コンピュータの演算能力を生み出すうえで重要になってくるみたいです。
ただ、私の様な変態おじさんは考えるだけで頭が痛くなりそうなので、難しい話はこの辺にして、皆さんが興味があると思う。量子コンピュータが一体に何に使えるのかを少し見て行こうと思います。
応用が期待される分野
この量子コンピュータが応用できる分野はめちゃくちゃ広く。
例えば、輸送・交通の渋滞回避ルート検索などの最適化は量子コンピュータが得意とする分野の一つです。
この輸送・交通の渋滞回避が出来ればその経済効果は計り知れないと言われており、数十%軽減できるだけでも数兆円の経済効果が得られるとも言われています。
このような、ルート検索を考える問題などは、巡回セールスマン問題などと呼ばれており、簡単に言うと私のような変態セールスマンが100件ぐらいのめちゃくちゃ多くの家に押し売りに行く時に一軒ずつどのルートで行けば最短で回れるかを考える問題です。
この問題において、全てのルートを考察するとなるとスパコンを使っても数億年掛かると言われていたりするので、普通に考えると最適解を導き出すのは不可能に近いですが、それが完全な量子コンピュータが完成すればそれがなんと数分で解答を出せるかも知れないらしいですよねwww
このルート検索の最適化以外の分野でも量子コンピュータは、新薬開発、新素材開発、ゲノム解析、全脳シミュレーション、ハッキング、セキュリティなど多くの分野で活躍期待されており、もし完成すれば人類の技術は飛躍的に向上する可能性が高いと思われます。
そんな驚異の演算能力持つ量子コンピュータの凄さを表すエピソードとして、2019年にGoogleが発表した量子コンピュータはスパコンが1万年かかる問題を数分で解いたと言うエピソードが存在します。
そして、この量子コンピュータは何かと話題のAI(人工知能)とも非常に相性が良いと言われています。
AIと量子コンピュータの最強タッグ
量子コンピュータで導き出された最適化情報を機械学習や深層学習(ディープランニング)に用いることで、AIの性能を飛躍的に上げられるのではないかと言われており、先に述べた輸送・交通の渋滞緩和や自動運転などの分野での活躍が期待されています。
更にこの組み合わせ情報や最適化情報などをAIが学習して行くことにより、めちゃくちゃ精度の天気予報や未来予測まで可能に成るとまで言われているのです。
そして、このAIと量子コンピュータの最強タッグで実現するかもしれないのがゲームのリアルタイムシナリオ作成です。
ゲームのリアルタイムシナリオ作成が可能に
本来、ゲームのシナリオはシナリオライターが作成を行っていますが、MMORPGなどの一部のゲームでは常に新しいシナリオが求められることになり、シナリオライターに過度な負担がかかっています。
これを解決できるかもしれないのが、先に述べたAIと量子コンピュータの最強タッグです。これにより、マルチプレイヤー、いろんなプレイヤーの趣味趣向を統計して次にどの様な物語のシナリオを皆が求めているかを予測し、過去のデータから新しいシナリオを作成出来る様になるのではないかと考えられます。
その結果、プレイヤー達のとる行動により、完全オリジナルなシナリオがリアルタイムで作成されるようになり、ゲームとは思えない、まるでリアル世界の様な体験が出来る様になるかもしれないのです。
量子コンピュータの問題点
しかし、このムーンショット目標6で目指す誤り耐性型汎用量子コンピュータの完成には問題がいくつも存在します。
例えば、超電導回路を用いる量子コンピュータなどは絶対零度に近い、極端に低い温度が必要なモノがあり、パフォーマンスや誤りが少ない状態を維持するには膨大なコストが必要になったりします。
また、コンピュータの大規模化を目指そうにも演算能力を向上させるために量子ビット数を増やそうとすれば、そのせいで誤りの発生率が増えてしまう現象の問題も発生します。
この様な問題が他にも幾重に存在しており、誤り耐性型汎用量子コンピュータの完成は簡単ではないので、ムーンショット目標6では段階を踏んで、2030年までに人材確保やノイズあり中規模量子コンピュータであるNISQ量子コンピュータの研究開発や実証を行い、その後、2050年までに大規模化や誤り耐性を実現した汎用量子コンピュータの実現を目指すようにして、少しずつ問題を解決して前に進もうと考えられています。
まとめ
ムーンショット目標6では、今後求められるコンピュータの演算能力やAIの高度化に対応すべくスパコンを遥かに凌駕する演算能力を有し、エラーの少ない誤り耐性型汎用量子コンピュータの開発を目指しています。
この量子コンピュータを用いることで、輸送・交通のルート最適化や新薬開発など多くの分野を飛躍的に発展させることが可能と思われ、特にAIと組み合わせることでAIの高度化が可能と考えられます。
しかし、量子コンピュータの完成には問題が山積みな状態である為に、この目標6ではそれらの解決を目指し、段階を踏んで少しずつ完成を目指して行こうとしています。
その結果、2050年までには量子コンピュータの完成により、私たちは常時オリジナルシナリオが更新されてまるでリアル世界の様にワクワクが止まらないMMORPGなどが楽しめる様になるかもしれません。
はい、と言うことで今回は量子コンピュータについてご紹介させて頂きました。
量子コンピュータについては、完成すれば現在存在する暗号技術やセキュリティがほぼ無意味になるなどと言われており、量子暗号技術の早期開発が求められるなど、すごく現在注目を集めている分野になりますので、今後も目が離せないテクノロジーの一つと言えます。
その為、私も新しい情報を日々調べてまた妄想、考察して行こうと思いますので、興味がある方は登録シクヨロです。
それではシーユー!!
参考文献一覧
内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub6.html
ムーンショット目標6 2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現- 科学技術・イノベーション - 内閣府(最終アクセス:2020年11月20日)
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