はじめに
『ナーヴギア』それは言わずと知れたSAOの中でフルダイブを可能とする。夢のVRデバイスですが、視聴者の中にはこのように思っている人もいたのではないでしょうか!?
『あんなヘルメットで仮想世界に行けるとか無理でしょう』と…!!
実際にはヘルメットじゃなくてHMD(ヘッドマウントディスプレイ)なのですが、それは置いておくとして、確かに若かりし頃にSAOを見た私も実際そのように感じたりはしました。そんな、若かりし無知な自分に送るために今回は『ナーヴギアは実現可能か!?』と言うテーマで考察を繰り広げて行きたいと思います。
目次
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ナーヴギアに使用される技術
『ナーヴギアが実現可能か』を考えるうえで、そもそもモデルになっている技術があるのかを知っておく必要があります。これについては、ズバリ結論から言うと存在します。
それはBMI(ブレインマシンインターフェイス)もしくはBCI(ブレインコンピュータインターフェイス)と言う技術です。
これは医療分野やAR/VRの操作技術として注目を集めて研究・開発が進められているものです。簡単に言うと脳と機械を接続する技術です。最近ではやりすぎ都市伝説などで紹介されて少しずづではありますが、世間一般に知られるようになって来た技術の一つです。
この技術は大きく分けて2種類の方法があり、
①侵襲式BMI
脳に直接機械を埋め込む方法
②非侵襲式BMI
頭・首などの頭皮の上から脳波を検知する方法
因みにナーヴギアは頭にヘルメットのように被るタイプですので非侵襲式BMIでフルダイブを可能とする技術に分類されます。
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非侵襲式BMIの現実
『ナーヴギアが非侵襲式BMIなのは分かった』
『じゃ!!その非侵襲式BMIで今何が出来るんだ!?』
という話になりますが、実は非侵襲式BMIは既に実験段階ではありますが、いろいろなことが出来るようになって来ています。その一例をご紹介します。
医療分野での使用
医療分野での非侵襲式BMIの利用として有名なのが、義手・義足の操作技術として用いることです。まだ精度は低いようですが、頭に脱着可能な非侵襲式BMIを装着して強く考えれば思ったように義手・義足を動かすなんてことも可能になってきています。また、BMIハウスと言う各種センサが張り巡らされた家が実験的に作成されており、家の中のセンサと非侵襲式BMIを組み合わせることで考えるだけでテレビ・照明などを操れたりするなど障害がある方でも健常者と変わらない生活が出来るように非侵襲式BMIで手助けが出来ないかという研究・開発は多く広く行われています。
そして、先ほど非侵襲式BMIを付けて強く考えるだけで操作が可能と述べましたが、この部分も精度・感度が改善されることにより、装着者の脳のパターンをあらかじめ学習さることで、強く考えなくても普段の行動に合わせて非侵襲式BMIが反応するようにもなって来ています。これらは今後AIの発展などにより、更に技術は向上すると予想されます。
スマホ/AR/VRの操作性での使用
非侵襲式BMIの開発で有名なのはあのFacebookです。FacebookはBMI開発のスタートアップ企業である。CTRLラボと言う企業を買収し、協力して非侵襲式BMIの開発を手掛けています。Facebookとこのスタートアップ企業が研究・開発を進めているのが1分間に100単語も入力出来る非侵襲式BMIです。この入力速度はスマホ入力の5倍にも及ぶものです。そして、Facebookではこれらの研究の先にVRなどのデバイス操作にもこの非侵襲式BMIを使用することを模索しています。
メリット・デメリット
この非侵襲式BMIのメリット・デメリットについてもご紹介して行こうと思います。
メリット
・脳を直接いじる必要がない
侵襲式BMIは脳に直接機械を埋め込む方法ですが、この非侵襲式BMIは機械を埋め込む必要がないため、倫理的に受け入れやすく研究・開発を行いやすい。
・EEG(脳波)タイプであれば小型化が可能である
非侵襲式BMIにもいくつか種類があり、代表的な物で言えばEEG・MEG・NIRS・fMRIなど読み方も分からないような方法がいくつか存在しますが、この中でもEEGと言う脳波を皮膚の上などに置いた電極等で検知する方法は小型化がある程度可能で、研究が進めば頭に被って生活なんてことも可能になると言われています。また、この方式はコスト面でも優秀とされています。
デメリット
・脳との情報送受の精度が低い
脳に直接電極等の機械を埋め込まないために頭蓋骨や皮膚などの妨害により、得られる情報は限定的になるうえに情報の送信も難しいとされています。
・脳の拡張は困難
脳に機材を埋め込まないためにAIなどによる脳の拡張は困難であり、思考の加速等は難しいかもしれない。
ナーヴギアは可能か不可能か
『BMIの紹介はいいからナーヴギアはいつ実現できるんだよ』
と思われている方も多いと思いますので、そろそろナーヴギアの実現性について考察して行こうと思います。
結論から言いますと、
『ナーヴギアでのフルダイブは…少なくても15年以内では困難』って言うのが正直なところです。よくフルダイブ技術がいつ頃に完成するかと言う話題になった時にレイ・カーツワイル氏の発言の影響もあり、2030~2035年頃と言う説を唱える人が多く、そのころにナーヴギアのような非侵襲式BMIでもフルダイブが可能になると思う方も多いようですが、私の考えでは難しいと思っています。
それは、非侵襲式BMIでは先にも紹介しましたがどうしても送受出来る情報の精度が低くなるためです。今後の技術進歩により、脳波を読み取る技術も精度が上がっていくことで、一定のゲームなどではコントローラー等を用いなくてもキャラクターなどの操作は可能になるでしょうし、会話等も出来るようになる可能性は十分にあると思われます。しかし、フルダイブとなれば話は別で五感全てを再現出来るレベルの情報の送受はいくら性能が上がったとしても可能になるとは考えにくいからです。また、フルダイブでゲームを楽しむために最も重要である加速世界(加速システム)を導入するには脳の処理脳力を上げるために量子コンピュータやAIなどで脳を拡張してやる必要性がありますが、フルダイブレベルの送受信が不可能であれば加速世界(加速システム)なんて絶対無理ですよね。
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フルダイブ技術は完成する
非侵襲式BMIでのフルダイブ技術は10~15年では困難と説明しましたが、それでも実は近い将来にフルダイブ技術が完成して若い世代のユートピアである『仮想世界』に行ける可能性はあります。
それは冒頭で少しだけ触れた侵襲式BMIによる方法です。
侵襲式BMIならば直接脳に電極を埋め込めますので、情報の送受信レベルの問題は解決出来るうえにAIなどを脳にインプラントする事も可能になると考えられます。フルダイブ技術を完成させると言う観点から考えるなら圧倒的に侵襲式BMIの方が有利であり、可能性が高いと言えます。しかも、侵襲式であればワンチャン加速世界(加速システム)を組み込むなんてことも可能かもしれません。
しかし、ここで立ちふさがるのが倫理的問題なのです。
脳を直接いじり改良するという観点から言って、倫理的問題が必ず立ちふさがり技術の発展を拒みます。そのため、侵襲式BMIの研究・開発は非侵襲式に比べてどうしても遅くなってしまいます。ただ、一般分野での研究・開発は難しくても医療・軍事分野ではその限りではないため少しは期待が持てると思います。
ただし、ここで勘違いをしてはいけないのが、侵襲式・非侵襲式にしてもここまでの話は2035年頃までと言う条件付きでの話になります。2035年頃になると汎用性AIが本格的に稼働してくる可能性が高いとされており、その先には今まで人では想像も出来なかったような技術が開発される可能性があります。そして、2045年以降になると『シンギュラリティ(技術的特異点)』を迎えるとされており、その後の技術の発展速度は線で例えればほぼ真上に上がっていくことになります。そうなればもはやどの様なことが起きても不思議ではないためです。
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まとめ
『ナーブギア』それは現実社会で言うところの非侵襲式BMIを使用したデバイスである。この非侵襲式BMIは現在では医療向けの義手・義足の操作やAR/VRなどの次世代デバイスの操作などで注目を集めている。しかし、非侵襲式BMIは脳に直接機械を埋め込まない特性上、脳波の検知精度が低くなり送受出来る情報量に限界があるために10~15年程度ではこの『ナーブギア』のような非侵襲式BMIデバイスではフルダイブをすることは困難と考えられる。しかし、侵襲式であればこれらの問題を解消できると考察できるが今度は倫理と言う壁が立ちふさがります。
ただ、これらの問題は2035年頃までの話でそれ以降は汎用性AIの進歩によりフルダイブ技術も完成して行く可能性は飛躍的に上がり、2045年(シンギュラリティ)以降の世界ではきっと非侵襲式BMIでもフルダイブが可能となる世界がくると期待したいものです。
おわりに
やっぱり、若い人とか私のようなオタクとしてはフルダイブをしてファンタジー世界に行き暴れまわりたいと夢を見てしましますね。個人的にはやっぱり『空を自由に飛びたい』ってどうしても思っちゃいます。
きっと、私たちの夢をテクノロジーは近未来に叶えてくれるでしょう。
と言うことで、今回は『ナーヴギアは実現可能か!?』と言うテーマでお送りしました。最後まで見て頂いた方本当にありますぅ~!!
よければ今後ともよろしくお願いしますぅ~!!
シーユー♪
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